「本当は怖い低血圧」を読んだ感想。うつや体調不良の原因はこれかも!?

    書評:「本当は怖い低血圧」あなたの「うつ」実は「低血圧」かも?

    20201101/図書館レンタル

    私とパートナーは収縮期血圧(上の血圧)が100を切ることもあるくらいの低血圧症です。

    そこで今回読んだのが、永田勝太郎さん(著)『「本当は怖い低血圧」あなたの「うつ」実は「低血圧」かも?』です。

    前書きに書かれている”低血圧は必ず治る”という心強い言葉を胸に、低血圧症について勉強してみました。大切なポイント3つをご紹介します。

    ※人間が覚えておける事柄は「3〜5個」らしいです。私は記憶力が悪いので、1冊につき3個大事なことを選び出して、それを忘れないようにしています。(できてませんがw)

    目次

    実は多い隠れ低血圧さん

    世の中では高血圧ばかりフューチャーされますが、高血圧の人は基本的に自覚症状が少なくて元気なイメージです。むしろたくさんの症状が出ていてQOLを低下させている低血圧のほうが、病人のイメージです。なのにお医者さんは低血圧についてあまり心配していませんよね。

    私は血圧が低くても比較的元気なんですが、パートナー(46才)はめまいや立ちくらみ、力が入らない、動いたらすぐに息切れする、、、などの典型的な低血圧の症状で、毎日おじいちゃんのような動きしかできない生活を送っています。

    そして、この本本当は怖い「低血圧」 あなたの「うつ」、実は「低血圧」かも?で知ったのが「世の中、低血圧の人が意外と多い」ということ。そして、高血圧症と同様に低血圧も生活習慣病なので、ライフスタイルを変えていけば徐々に改善していく病気ということです。

    【低血圧の人の特徴】

    元気がない、朝起き不良、立ちくらみ、めまい、肩こり、不眠、全身の痛み、繊細な心使いをする、豊かな感情の持ち主

    この特徴って、かなりの人に当てはまりますよね。実は自覚していないだけで低血圧かもしれませんよ?

    1 低血圧の人は「うつ」や「貧血」に間違えられやすい

    体調が悪くて病院に行くと、「立ちくらみ、めまい、疲労感、朝起きられない、失神」などの症状が貧血と間違えられたり、元気がなくて「うつ病」と診断されて抗うつ剤が処方されたり。

    低血圧と間違えられやすい病気がいくつかあるそうです。例えば、

    「自律神経失調症」「心臓循環無力症」「起立失調症候群」「起立性調節障害」「小心臓症候群」「心臓神経症」「咽喉頭異常感症」「抑うつ反応」「メニエール病」「反応性低血糖・機能性低血糖」。。。。

    多すぎる(笑)

    たしかに自分が低血圧気味なことを知らずに、立ち上がったときにフラフラしてたら、「貧血?」とか「力も入らないし、やる気も出ないし、鬱なのかな」と思ってしまいますよね。

    自律神経失調症という便利(=診断基準がいい加減)な病名をつけられて、間違った治療をされてしまう。心理テストで診断するけど、それも人によっては当てはまってしまうような不確実な判定材料。

    うつ病とかに間違えられて向精神薬を処方されてから、薬のせいで体調が悪くなるという人も多いそうです。抗うつ剤で血圧が下がる作用があるのでさらに症状が悪化するケースもあるし、どんどん悪循環に陥ってしまいます。

    ビクトール・フランク博士「身体因性偽神経症」=身体に異常があって症状が出ているのに、それを医師が診断できずに「気のせい」と考えて、心の問題にすり替えてしまうこと。

    もしも病院に行って血圧が低かったとき、お医者さんがあまり気にしてくれなくても、「低血圧症」かもしれないって疑う気持ちは大切ですね!

    2 心臓の力が低下or末端血管の収縮力が弱い

    低血圧の原因を調べても、遺伝や服用している薬のせい、低血糖も関係あるとか言われてますが、基本的に「全身に血液を送る心臓の力(ポンプ機能)」と、「血液が抹消から心臓に戻ってくる力(抹消の力)」が弱くて血圧が低い状態になるそうです。

    一般的な低血圧の人は、1回の拍出量が少ない(心臓の収縮力が低下している) OR 総抹消毛血管抵抗が低下(静脈が拡張して静脈に血液が溜まっている)

    低血圧は血液循環に問題がある。

    人間の身体には60兆個の細胞があって、その各細胞に血液を送らないといけないけれど、低血圧だと血液の流れが不十分=細胞が能力を発揮できないそうです。

    というわけで、低血圧を改善するために必要な方法(血液循環を良くするなど)を書いてあったのでまとめます!

    生活習慣の見直しポイント

    低血圧も生活習慣ということで、正しいライフスタイルをいろいろと提示してありました。ほとんどが体に良いと言われている内容になっているので、あえて深堀せずに一気に紹介します。

    1 早寝早起き

    健康のため、自律神経が乱れている人にとって、早寝早起きはマストです。
    低血圧の人はとくに早寝が苦手だと思いますが、意外と遅寝してるから朝が起きられないというケースもありますよね。どんなに眠くても無理して朝起きる。それを数日続けていたら自然と夜眠くなって早寝できるようになるはずです。

    2 朝食を食べる

    朝ごはんを食べることで血圧が上昇しやすいそうです。低血圧の人の中には食欲がなくて栄養不足状態で冷え性の人も多いので、体を温めるモノを食べるようにしましょう!

    3 疲れたら休む

    低血圧の人は気遣いをする人が多い傾向があるそうです。いつの間にか心と体が疲れているので、少しでも「疲れたな」と思ったら積極的に休息時間を取ってあげるのが大切だそうです。

    4 メリハリある一日の過ごし方

    午前中は体に負担の少ない比較的楽なことをする
    お昼ご飯を食べたら休憩(お昼寝もいい)
    午後に30分くらい汗を流す運動をする

    5 調子が良いからと言って無理をしない

    体調が良くなってきたら「お!動けるようになった!」と思ってつい無理をしてしまって、また逆戻りしやすいのも低血圧症の人の特徴です。要は頑張り屋さんなんですよね。
    無理をするのは本当に元気になってから。体調が安定するまでは無理をしないように心がけることが大切だそうです。

    6 ストレスを避ける

    ストレスを受けると自律神経が乱れてしまう=交感神経と副交感神経のバランスが崩れる
    その結果、血圧異常になってしまうそうです。なので、身の回りのストレス要因から距離を取るようにしたほうがいいそうです。

    7 音楽療法も効果的

    これも自律神経を整えるための方法らしいです。クラシックや心が穏やかになる音楽を聞くことをお勧めしていました。

    8 季節の変化や暑さ寒さに弱いので対策をしっかりする

    低血圧症の人の多くが温度や気圧の影響を受けてしまうそうです。とくに注意するのが「春の三寒四温」、「秋雨前線」、「台風」、「真夏」、「真冬」のとき。
    そして、真夏の冷房効きすぎた部屋もダメですし、真冬の冷えもダメ。体に負荷の少ない環境を整えてあげることが大切です。

    9 体位を変えるときはゆっくり

    低血圧だと、朝布団から起き上がるときや、寝返りを打つとき、動き出すときにめまいふらつきが起きやすいです。体の向きや位置を変えるときには、パッと動かずにゆっくり動かすほうが良いそうです。

    10 乾布摩擦、冷水摩擦、日光浴をする

    こちらは「血流を良くする・自律神経を整える」という効果があるそうです。冷たい熱いを繰り返すことで血管が収縮して血流アップするし、皮膚を刺激して自律神経が整うことを期待できるそうです。

    乾布摩擦はさすがに、、、と感じる人は、窓際で太陽の光を浴びるところから始めましょう。

    11 旅行をしたりして非日常の場所でリラックスする

    これもストレスからの解放ですね。家の中でジッとしていても気分が滅入るだけ。今はコロナで旅行は控えるとしても、ドライブなら人にも迷惑をかけなくてすみますよね。人が少ない公園とかに行ってリラックスする時間を作りましょう。

    12 スポーツをする

    心臓を鍛える効果
    全身の血流循環をアップさせる効果
    プールは水圧がかかるのでGOOD

    13 お風呂にゆっくり入る

    お風呂に入ると体があったまるし、水圧で血流が良くなります。シャワー派の人は湯船派になりましょう。

    14 弾圧ストッキングを履く

    女性が足のむくみ対策として履いている「弾圧ストッキング(ソックス)」です。足から心臓に血液を戻す力が弱い人(心臓のポンプ能力が低い、足の筋力不足など)は、この弾圧ストッキングを履いてサポートしてあげましょう。

    15 温かいモノを食べる

    基本的に体が冷えているので体を冷やす食べ物はNG
    お酒を飲む時もあっためられるものがGOOD

    16 塩分・タンパク質・ミネラルを積極的に摂取する

    高血圧の人は塩分を控えるように言われているのと逆で、低血圧の人は塩分不足のことがあります。あとはタンパク質とミネラルをたくさん摂るようにしてください。

    17 食後は血圧が下がるので休憩する

    ご飯を食べると血糖値が上がるし、血圧も下がるので、食後すぐはあまり動いたりせずにゆっくり休憩することが大切。

    18 チェダーチーズ を食べる

    低血圧の人に朗報です!チェダーチーズ のチラミン という成分が血圧を上げてくれるらしいです!ぜひ積極的にチェダーチーズ のレシピを取り入れてみてください。

    19 コエンザイムQ10を摂取する

    サプリの中でも、コエンザイムQ10が低血圧症の人にお勧めだそうです。
    *心臓の力をアップさせる
    *強力な抗酸化物質

    サプリを選ぶときは「還元型コエンザイム」にしてください。

    20 人生ゆったり過ごす

    ラストはこれ!
    元気ならバリバリ働いてもいいけれど、低血圧の症状で辛い毎日を過ごしているなら、ちょっと生き方を変えるタイミングなのかもしれません。
    これまで頑張ってきた分、少しゆっくり過ごすように人生をシフトチェンジしませんか?

    コエンザイムQ10とチェダーチーズ

    この本の中で一番参考になったのがこれ。「コエンザイムQ10」が低血圧改善に効果があるということ!血中濃度のピークは服用後6時間。コエンザイムQ10は心臓のポンプ機能を助けてくれる他、酸化ストレスを逓減させてくれる。

    ※「還元型」は最近市販され始めたもので直接的に作用するそうです。

    【耳より情報】肩こり、片頭痛、眼精疲労も低血圧のせい!?

    血液循環が悪い→細胞内に老廃物が溜まる→それが発痛物質プレビュー (新しいタブで開く)

    とういう仕組みで痛みが起こるそうです。

    緊張したり不安な気持ちになって交感神経の興奮が続くと、血管を収縮させ血流が悪化、硬直した筋肉が末梢神経を圧迫・損傷したり、溜まった老廃物質が神経を刺激し、発痛物質を生成させる要因となります。

    低血圧の主な症状

    ■全身に症状が出るパターン
    疲れやすい(易疲労感):身体がだるい、すぐバテる、無理がきかない、疲れるとなかなか回復しない、夏の暑さ・冬の寒さに弱い、暑がりで冷え性、季節の変わり目に体が順応でき食が細くて食べても太れない、低体温、乗り物酔い。
    高血圧の人が「ニワトリ型」で、低血圧の人は「フクロウ型」

    ■脳循環
    めまい、立ちくらみ、フラフラ感、浮遊感、頭痛、頭重感、耳鳴り、失神、痙攣、目の奥が痛い

    ■循環器系
    銅器、息切れ、ため息、胸の痛み、不整脈、頻脈、下肢のむくみ

    心臓の病気ではなく、心臓や血管をコントロールしている自律神経系の障害によって起きるもの。検査しても異常がみられないことが多い。

    ■呼吸器系
    呼吸困難感

    まとめ

    今回、この本を読んで、実は低血圧ってあなどってはいけないということがわかりました。

    高血圧になったら食生活や運動不足、他の病気の可能性とか考えて気をつけようってなります。でも、低血圧なのってどこかしら悪くないことというイメージがあった。私自身、常に血圧が110を切ってるし下手したら100を切ることもあります。でも「なんかか弱い女の子」っていうイメージでポジティブに捉えてしまってたんですよね(笑)

    でも、実は身体のどこかに不調があるから低血圧という可能性があることがわかった!!

    とくに私のように40歳を過ぎて低血圧だと、若いときのノリで気力や体力でどうにもできずに疲れやすくなります。これからはこの本に書いてあった方法を試してみたいと思います!

     

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