足首が腫れて激痛!20代で「深部静脈血栓症(DVT)」の診断を受けた話

    血栓症になった話

    こんにちは。20代で血液サラサラのお薬を飲み始めたまさこです。

    正式な名称は”下肢深部静脈血栓症”。この病気になってから数年後、不妊症や不育症の女性なら知っている方もいると思いますが、血液が固まりやすい病気「プロテインS欠乏症」なことが判明。

    なんだかんだこの病気と付き合って20年近く。

    今回は、私が血栓症になった時の詳細を書きたいと思います。

    目次

    私が血栓症に気づくまで

    ちなみになんですが、周りの友達とかに自分の「静脈血栓症」という病名を言うと、「あーー、あの足にボコボコでるヤツね!」とか「クモの巣みたいに血管が見えるやつね!」とか言われることがあったんですが、たぶんそれは「静脈瘤」と間違ってます。

    年配の女性の足で見られることが多いんですが、ふくらはぎのあたりにボコボコっとコブ状の塊があったり、血管がクモの巣のように透けて見えてたりすることがあります。

    それは「静脈瘤」と言って、下肢の浅い部分にある静脈が太くなったり曲がったりしていることが原因で、静脈に血液が滞って起こる症状。命に直結するものではなくて、見た目が気になるという人が治療を受けたりします。

    そして、私の病気の「静脈血栓症」は、下肢の深い部分にある静脈(深部下肢静脈)に血液が固まって、むくんだり痛くなったりします。

    固まった血栓が静脈で肺に飛んで、肺の動脈に詰まるのが肺塞栓症。いわゆるエコノミークラス症候群というもので、胸痛がしたり、運が悪いと亡くなってしまうことがあります。

    前置きが長くなりましたが、このあと私が血栓に気づくまでの経緯を書いていきます。

    卒論書いてる途中で足首に激痛!血栓ができる

    私が大学4年の頃(長崎県の某大学)、ちょうど卒論を書いているタイミングで38℃を超える発熱に襲われて、ご飯も食べず水も飲まずに寝込んで数日後に回復した時の話です。

    いつも通り大学から歩いて帰ってる途中、左足首がどんどん腫れてきて痛い!歩けない!よりにもよってアンクルブーツを履いてたもんだから、ブーツがちょうど痛いところを圧迫してさらに痛みが増す!

    10m歩いたら激痛で歩けない。

    痛みが少し落ち着いたらまた歩く。の繰り返しでいつもより家に帰り着くまで数倍時間がかかりました。

    足が痛い人の写真

    もうね、本当にこんな感じです。おばあちゃんになったんじゃないかというくらい歩けない。座り込んでしまう激痛。

    治るかなぁと思ったけど翌日も痛い。どんどん腫れは悪化するし激痛で動けない。でもとりあえず心配だから近所の総合病院を受診したんですが、その時の診断は「リンパ炎」で抗生物質をもらって終わりでした。

    リンパ炎は誤診!循環器科で受けた「下肢静脈血栓症」の診断

    翌日になっても痛みがまったく減らないので、実家の父(内科医)に電話で相談したら

    「は!?何悠長にしてんの!?そりゃリンパ炎じゃない!血栓症の可能性があるからとにかく早く帰ってこい!」

    と一言。もうちょっと優しい言い方だったけど。

    すぐに新幹線かもめに乗って自宅に帰って、翌日紹介状を持って兄が勤めている総合病院の「循環器内科」を受診。(※ちなみに親族含めて我が家は医者一家です。親戚中見回すと、私だけポンコツ人生歩んでます。)

    血液検査と足のエコー検査(超音波検査)の結果、、、

    「左下肢の静脈(深部下肢静脈)に血栓ができてます」

    とのことでした。ガビーン!足に血の塊!?

    (とは言っても、人生テキトーに生きてきた私はたいしてショックでもなく、なんか面倒臭いなぁと感じる程度だったんですが)

    本来、動脈を通って足まで流れた血液を心臓に戻す役割の静脈なんですが、その血管が血で塞がれてるもんだから行き場のない血液が下肢に滞って腫れていたんです。

    ということは、あの長崎の総合外来のお医者さんの診断は誤診。

    誤診というと語弊があるかもしれないけど、あのまま信じてほったらかしてたらもっと悪化していたはず。そういえば、あの時の担当医(名前も顔も覚えてないけど)、なんか診察のときに必要以上に太ももとか鼠径部あたりを触ってきてたな。私の自意識過剰とかではなく、明らかにドクターハラスメントだったな。

    そりゃ誤診もするわ。今更ですが誤診認定。

    ちなみに、静脈は一本だけではなく太いメインの血管と細い血管があるので、私みたいに一番太い静脈がガッツリ詰まっていたとしても、横からでている細い血管が代わりに頑張って血液を流してくれます。とはいえ血管自体は細いので、血液を流せる量も少なくて時間がかかる。そのぶん腫れたり痛みがでたりしてたんですね。

    というわけで、その日から、血栓を溶かすために「ワーファリン」「バイアスピリン」の内服開始。私の血栓ライフスタートです!

    実は高校時代に発症?突然腫れたふくらはぎ

    はぁ、、、血栓症かぁ。と思いながら、処方された薬を毎日飲みながらはや数年。

    ふと思い出したのが

    「あれ?高校時代におんなじ症状なかったっけ!?」

    ということ。高校1年か2年の冬、急に左のくるぶしからふくらはぎにかけてパンッパンに腫れて象みたいな足になったことがありました。(もともと象みたいな太い脚だったけど)

    とにかく左のふくらはぎがアホみたいに腫れて歩くのも痛い。当時、自宅から電車で1時間の割と遠い学校に通っていたんですが、ホームの階段の昇り降りも辛い。

    でも、当時は反抗期がひどくて親ともあんまり話していなかったのと、自分の身体に関心がない?時期だったのもあって、この症状についても特に誰かに相談したりせずにただただひたすら我慢して過ごしていました。

    数日後にはスッと腫れと痛みが引いたので「なんだったんだろう、、、」とは思いつつも普通の生活に戻っていました。

    これって今思えば「血栓症」だったんじゃないか!?

    もう確認のしようがないけれど、だとすると高校時代に血栓ができてたけどそのあと悪化することなく(たぶん)血の塊も流れたんだと思います。

    高校卒業後に留学とかしていたので何度も長時間フライトをしてたのを考えると、エコノミークラス症候群(肺塞栓症)とかにならなくて良かった。。。

    ワーファリン調整は難しい!?プロトロンビン時間の採血を数年間

    ちなみに飲んでいた薬のひとつ「ワーファリン」という薬は、血液がどれくらいサラサラなのかを確認するためにこまめに血液検査をしないといけません。

    針を刺されるのはなんとも無い(むしろ好きかも)ので採血することは問題ないんですが、自分に適する量がわかるまでは何度も病院に通わないといけないのが大変でした。

    当時のことは忘れかけているけど(軽い記憶障害w)多分大変だったはず。

    採血の写真

    ワーファリンの効き目を調べるためには「PT-INR」という検査が必要です。要は血がどれくらいサラサラかを調べることができる検査。

    あとはビタミンKが多く含まれている食品を食べるとワーファリンの効果が薄れるので、納豆や緑色が強い野菜は避けなくて、毎日納豆食べていた身としてはこれも地味に辛かったです。

    ワーファリンについて

    ワルファリンに対する感受性には個体差が大きく、同一個人でも変化することがあるため、定期的に血液凝固能検査を行い、維持投与量を必要に応じて調節すること。

    血液サラサラだから怪我するのが危ない生活スタート

    ワーファリンを飲み始めて困ったことの大きな一つに

    「出血しやすい」「出血したら止まりにくい」

    というものがあります。
    日常生活で困ったり変わったことといえば、生理の血の量が増えたり、ちょっとぶつけただけで皮下出血したり、怪我した時に血が止まりにくくなりました。

    たぶん私は胃腸が強い?ので、胃腸障害や気分が悪くなったりするような副作用は感じなかったんですが、人によっては皮膚炎やじんま疹が出たりするようです。

    救世主!?ワーファリンからリクシアナに変更

    数年経った頃、ワーファリンの代替になる新しい薬が出たよーーーと担当医の先生から教えてもらいました。

    それが「リクシアナ」という血液凝固阻止剤と呼ばれるグループの薬。

    よーーーーーやく納豆が食べられるっ!!青汁が飲めるっ!!!(飲まないけど)

    納豆の写真

    食べたらダメと言われると余計に食べたくなるのが人間ってもの。ちなみに納豆はひき割り派です。

    という、病気の回復の有無よりも納豆を食べれるかどうかを気にしている私。完全に気にするポイントが間違ってますよね。

    リクシアナはワーファリンよりも薬価が高いので懐は痛みましたが、ワーファリンのようにこまめに血液検査もしなくていいのはありがたかったです。

    詳しいことを書くと、、、

    ワーファリンは、飲み始めて効果がでる(血液がサラサラになる)まで人によって異なるけれど数時間かかるのと、薬を飲みやめてからも数日は血液がサラサラの状態のままなので、なにかと使い勝手が悪いんですよね。

    血液サラサラの薬を飲んでると血が止まりにくいんですが、例えば怪我したときにワーファリンを飲むのを一旦ストップしても数日間は止まりにくい状態が続きます。でも、リクシアナは、飲んだらすぐ効果が出るし、飲まなかったら翌日には血液サラサラの効果がなくなる。

    ワーファリンは昔からある薬で費用も安いからそれはありがたいんですが、人間だからやっぱり使い勝手の良い薬がいいなってなるんですよね。

    リクシアナは、血液を固まらせる働きを抑えたり、血液が固まりやすくなっている状態を改善してくれたり、血管内で血液が固まって生じる疾患(血栓塞栓症)を予防する効果があります。

    あれは肺塞栓症だった!?夜中に襲われた胸痛

    そんなこんなで、ワーファリンを飲んだり、リクシアナに替えたりしながら過ごしていたんですが、途中で何度エコー検査しても足から血栓がなくならない。頑固にベタッと血管壁にこびりついてる私の血栓。

    そういえばこの病気になってからしばらく経って、何歳だったかは忘れたんですが、ある日夜寝てる時、前触れもなく猛烈な胸痛に襲われたことがあったんですよね。たしかタオルケットをかぶってたので夏だったはず。

    暑いはずなのに冷や汗が出てくるくらいに胸のあたりが痛い。

    痛いレベルじゃなくて「死ぬかも!?」レベルの刺すような激痛(だったと思う)。

    胸が痛い写真

    私はもともと腹痛、頭痛とかにまったく縁のないタイプなので、こういった痛みが突然くるの自体明らかにおかしい。一人布団の上でウーウー唸りながら耐えていたらそのうち痛みも消えて、あれ?さっきのなんだったの状態になりました。

    それ以降は1度もそういう胸痛がないので忘れていましたが、いま思い返してみたらあれは足の静脈にできた血栓(深部静脈血栓)が肺に飛んで肺動脈を詰まらせる「肺塞栓症」だったのかも!?

    肺塞栓症の症状は息切れとかふらつき、胸痛らしいのですが、私は突然胸痛が来たタイプ。。。最悪呼吸困難で死ぬこともあるので、本当にあの時死ななくてよかった(T_T)

    20代で血栓症の診断を受けてからその後

    20代中旬で血液サラサラの薬を飲み始めるようになって、なんだかんだで20年近く経ちます。今の所、薬を飲みながらだけど普通に毎日過ごしていますし、日常生活で困ることもない。

    だけど、薬なんて飲まなくてもいいなら飲まないほうがいい。

    飲まなくていい身体なのが一番だし、一生飲んだほうがいいと言われてもいつか辞めたい。そんなことをうっすら思いながらも、薬を飲むという対処療法だけしかせずに、根本原因を探って完治を目指そうなんてまったく思っていませんでした。

    でも、今のパートナーに出会って「対処療法ではなく根治療法」の大切さに気づきました。

    そして、それに気付いたときには時すでに遅し。

    なんとなーく心の奥でずっと引っかかってた「子供を産まない」という選択。次の記事では、不妊症や不育症(流産)の原因となりやすい「プロテインS欠乏症」の診断がついたというお話をしたいと思います。

    先天性の病気だからとかということについてはまた別の記事で書こうと思います。

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